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世界のことばアラカルト(その6) - 大分県青年海外協力協会 > みんなの交流広場

大分県出身,在住のJICA(ジャイカ)国際ボランティア帰国隊員による、組織と活動の紹介ブログ。壮行会,講座,イベント出展,現地レポートなど。赴任・活動環境や派遣前訓練、現職,短期,シニア等の募集制度、倍率,給料,就職の実態。

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世界のことばアラカルト(その6)

世界のことばアラカルト(その6)
一人称複数代名詞について
一人称複数の代名詞としては、日本語では「私たち」、英語では「We」と言ったことばがあります。それらはいずれも、「私と他の誰か」を示しているのであって、その「誰か」が誰であるかに制約はありません。タガログ語には一人称複数を示すことばとして、kamiとtayoの2種類があります。前者は聞き手を含まない「私たち」で、後者は聞き手を含む「私たち」という意味です。実際、どのように使い分けられるかの例として「行く」という単語の未来形pupuntaを例に示します。Pupunta kamiと聞き手を含まない「私たち」を使うと「私たちは行きます。」という意味になります。一方、聞き手も含むtayoと言う単語を用いてPupunta tayo とすると「行きましょう。」という意味になります。隣国のインドネシア語でもこれら聞き手を含まない「私たち」と聞き手を含む「私たち」との区別があり、前者はkami、後者はkitaだそうです。kamiは、前述したようにタガログ語でも同じです(島嶼部東南アジアの国々は結構共通な単語があります。)。一方、kitaと言う単語もタガログ語でも使われていますが、若干使われ方が異なります。タガログ語でI love you はMahal(愛すると言う動詞)kitaと言います。タガログ語のtayo あるいはインドネシア語のkitaは聞き手を含む私たちですが、私も聞き手も共に主格です。ところがタガログ語ではkitaは指すものは確かに私とあなたですが、あなたは主格でなく目的格になっています。ちなみにMahal kitaと言う単語、歌の歌詞とかにも良く出てくるし、良く使う(?)単語なので覚えておくと便利です。Mahalと言う単語、この意味の他にも(値段が)高いという意味があります。こちらの意味でも買い物をする時に必須の単語です。
ところで、東アジア一帯で高いとが大きいと行った意味の単語にMahaがつくのが多いことはとても面白いと思います。大乗仏教、小乗仏教(今は小乗ということばは使わなくなったようです)はそれぞれ、mahayana、hinayanaと言います。サンスクリットで大はmaha、小はhinaと言う様です。タイ語のマハウイットタユライ(大学)と言う単語のマハとか般若心経の摩訶般若波羅蜜経の摩訶も同じサンスクリットmaha(中央アジアの人はHの音とKの音が区別しにくいせいかmakaになっている場合もありますが)から来ているものと思われます。おとぎ話とかで言う「まか不思議!!」とかの「まか」も同様です。一方、タガログ語では弱いと言う意味のmahinaと言う単語があります。ma-は形容詞を作るための接頭辞なので語幹はhinaで、サンスクリットのhinaとつながっているのかな、などと思ってしまいます。そんな風に考えていると、日本語の雛とか鄙もひょっとするとつながっているのかなぁ、などと思えてきます。
いろいろ書いているうちに本題から離れて、またも冗長な文にしていまいした。
前回にKeep it simple, stupid をモットーにしようと決めたのに・・・反省。

長岡

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