世界のことばアラカルト(その5)
このコーナー、世界80カ国近くの国に派遣された隊員OB、OGからいろいろな書き込みがあって、いろんな国のことばに関する話題が散りばめられたコーナーになることを期待して始めたのですが、今のところ私の書き込みしかありません。あらためて自分の書いたものを見返すと、文章が結構長いことに気がつきました。これでは、他の人も書き込みにくいに違いない、本来のアラカルトに立ち戻り、KISS(Keet It Simple,Stupid!!)の法則を守って、シンプルな書き込みをしていこうと思います。任国のことばについて興味深いと思うことがあれば断片でもいいので書き込んでくださる方がいたら大変うれしいです。
ということで今回は、シンプルにタガログ語の動詞の活用について書きます。動詞の活用と言えば、日本語でも五段活用とが上一段活用とかいろいろあるように、タガログ語でもいろいろな動詞がありいろいろな活用をします。今回、取り上げたいのはum動詞と言われる動詞です。何が面白いかというと語尾が活用するのではなく、単語の真ん中が活用すると言うことです。例として「食べる」という意味のkainを挙げてみますと基本形がkainで、これを過去形にするためには、最初の子音のあとにumを入れkumain(k-um-ain)となります。現在進行形にするには、umの後に1音母音が来て、その後に基本形が来ます(k-um-a-kain)。あるいは基本形の最初の音節を繰り返した後、最初の子音のあとにumを入れるとも言えます(kain→ka-kain→k-um-a-kain)。そして未来形にするにはumは入れずに最初の音節を繰り返します(ka-kain)。最初に習った時は、こんな複雑な活用できるわけないと思っていましたが、慣れると、何でも活用できます。
例えば、日本語の着る、食べるなんて単語もum動詞で活用してみると、キル、クミル、クミキル、キキル、タベル、トゥマベル、トゥマタベル、タタベルと言った感じです。
暇な人はいろんな語幹を使って練習してみてください。意外とすぐに慣れるものです。
長岡 健朗 <nkenro@ctb.ne.jp>

