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世界のことばアラアルト(№2) - 大分県青年海外協力協会 > みんなの交流広場

大分県出身,在住のJICA(ジャイカ)国際ボランティア帰国隊員による、組織と活動の紹介ブログ。壮行会,講座,イベント出展,現地レポートなど。赴任・活動環境や派遣前訓練、現職,短期,シニア等の募集制度、倍率,給料,就職の実態。

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世界のことばアラアルト(№2)

世界のことばアラアルト(新連載!?)
形容詞と名詞の順について(補遺)
前回「形容詞と名詞の順を律儀に守ろうとする日本語」と言うことを書きましたが、一般的なことばの中に出てくる形容詞と名詞の関係以外にも、固有名詞を作る時にも日本語にはそのような傾向があると思います。今回はそのことに関して書こうと思います。
 私の出身大学である山口大学は英語表記する時はYamaguchi Universityとなります。○○大学というのはすべて○○Universityになるのかと思っていたら、東京大学はThe University of Tokyoなんだそうですね。英語では前や後ろに来る「University」ですが、「大学」は常に後ろに来ます。英語では、山や湖を呼ぶ時はMt.○○やLake○○となりますが、川の名前は○○Riverが一般的のようです。日本語では、山でも、湖でも、川でも皆最後に来ますが・・・。
 タイ語では、一般的な名詞・形容詞の語順は名詞+形容詞になります。固有名詞も同様な関係になります。大学の名称では、例えばカセサート大学ならマハウイットタユライ(大学)・カセサートとなります。ただし、ここには例外があり、タイでもっともプレステージが高いチュラロンコン大学は、チュラロンコン・マハウイットタユライとなるそうです。なんでも、昔の偉大な国王の名前をいただいているので、後には回せないそうです。
 私が中学校のことは、タイにはメコン川とメナム川という大きな2つの川が流れているとならいました。このメナム川ですが、タイではメナム・チャオプラヤ(チャオプラヤ川)と呼ばれています。つまり、メナムというのは固有名詞ではなく単に川という意味なのです。それが、なぜ日本ではメナム川になったのかの事情は知りませんが、何も知らない日本の地理学者が日本流の○○川の順序をそのままあてて、「これはメナム川と言うんだ」と勘違いしたのであればあまりにお粗末なことに思われます。ちなみに、メナムの語源はメー(母親)+ナム(水)で、水の母と言う意味で、それが川となります。このようにタイ語では簡単な単語が組み合わされ新しい単語が作り出されます。メナムのナム(水)にプラー(魚)を付けると調味料のナンプラーになり、メナム川のナムとナンプラーのナムが同じものであると言うことが分かります。
 一方、メコン川の方はタイではメナム・コンと呼ばれています。これが日本でなぜメコン川と呼ばれているのかは分かりません。英語でもMekong Riverと呼ばれているので、こちらは日本の地理学者が勘違いした訳ではなさそうです。チベットに源を発し、中国、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムと多くの国を流れる国際河川なので、何語の名称から英語名称がついたのか定説はないようです。
 今回は、タイのことがメインになってしまいました。タイの隊員・隊員OBの方、何が間違っていたらご指摘ください。
 それにしても、メコン川のことを書いていたら、タイのノンカイという静かな町に行って、メコン川も眺めながらビア・シン(シンハー・ビール)を飲みたいと言う衝動に駆られてきました。

63/2 フィリピン 長岡 健朗

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